不動産投資を行う上で不動産の購入又不動産投資で利益が発生した場合には当然ながら税金が発生します。では具体的にはどのような種類の納税義務が発生するのでしょうか。
不動産を購入したときの税金
まず不動産を購入した時にいくつかの税金が発生します。
① 登録免許税
不動産を購入すると登記簿の土地及び建物の名義を移転、もしくは新規で保存しなくてはいけません。そのための税金が発生します。
② 不動産取得税
不動産を取得した翌年に発生する税金です。登録免許税と不動産取得税は不動産の評価額に対する○%という割合で税金が発生します。その為高額な不動産を購入するほど、税額が増えます。
③固定資産税
固定資産税は1月1日に所有している人間に対して課税されます。年の途中で不動産を購入し所有名義が変わった場合は、日割りで売主と買主で負担します。 固定資産税が年間12万円、7月1日の時点で不動産を購入した場合は買主が後半6か月、売主が前半6か月の所有期間となるため、12万円を納税済の売主に対し、買主が6万円を支払います。
④消費税
法人から不動産を購入した場合、建物にのみ消費税が発生します。
不動産を所有しているときの税金
不動産は所有しているだけでも税金がかかります。
① 固定資産税及び都市計画税
不動産投資での利益の発生の有無に関わらず、また不動産投資をしてない人でも不動産を所有している限りは必ず固定資産税及び都市計画税を支払わなくてはいけません。これも不動産の評価額などで納税額が決められます。
不動産で利益が発生したときの税金
給与などと同様に、不動産投資で所得が発生した場合はその所得に対しての税金が発生します。
① 所得税
不動産投資での利益に対して累進課税で税率が決まります。そのため所得の金額が増えるほど税率がアップします。ただし給与収入がある人は、不動産の所得は損益通算が可能なので、利益ではなく損失が発生した場合、確定申告を行えば給与所得から不動産投資の損失分を控除できます。そのため税金が還ってくることがあります。
②住民税
不動産投資で所得が発生した場合は確定申告を行い、所得に対して10%の住民税を支払わなくてはいけません。こちらも所得税と同様に損失が発生した場合や、住宅ローン控除が利用できる時は税金が還ってきます。
不動産を売却したときの税金
不動産を売却した時には譲渡所得税が発生します。ただし売却した金額にそのものに発生するのではなく、購入時よりも売却時の方が金額が上がり利益が発生した場合に納税します。
例えば 3000万円で購入した物件を2500万円で売却しても税金は発生しませんが、3300万円で売却できたら売却益の300万円に対して税金が発生します。所有期間が5年未満で自宅以外の不動産を売却した場合は税率が39%と非常に高くなってしまいます。
このように不動産投資は購入、運用、売却とそれぞれの段階で数々の税金が発生します。不動産の種類や所有期間などにもよって節税も可能なので、不動産会社や税理士に相談しながら節税できるポイントを必ず押さえておきましょう。