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2018-04-16 00:00:00

近頃、不動産業界を騒がしている話題の一つに、スマートデイズ社が運営していた女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」問題があります。このかぼちゃの馬車問題ではオーナーがスマートデイズ社を訴訟するなど、サブリース契約の問題点が浮き彫りになっています。
そこでかぼちゃの馬車問題が何故起こったのか、その背景についてお伝えします。

1.かぼちゃの馬車とは

かぼちゃの馬車とはスマートデイズ社が運営していた女性専用シェアハウスです。 ビジネスモデルとして、

① オーナーがスルガ銀行から融資を受け土地代と建物代を捻出

② オーナーが建設費を支払いスマートデイズ社がシェアハウスを建築

③ シェアハウスに女性入居者を集め、家賃と就職斡旋の仲介手数料を取る

このようなビジネスモデルを構築していました。オーナーは高額な建設費を払う代わりに、毎月のローン返済以上の家賃保証がセットになっていたのです。しかし、家賃保証の金額が減額され、今年1月には一円も支払わなくなってしまいました。

 

2.オーナーがスマートデイズ社を訴訟した理由

オーナー達は毎月の家賃保証があり確実な収入が得られる契約とセットで、このかぼちゃの馬車を建てました。4%以上の高金利で1億円を上回る融資を受けたとしても、それ以上の金額の毎月の家賃収入が保証されているの、無理なく返済ができるという謳い文句だったのです。

しかし、その契約が反故にされたことで、オーナー達は多大な債務を負うことになってしまったのです。そこでオーナーたちは損害賠償の請求と融資を行ったスルガ銀行に対し支払いの一時停止などを訴えています。

 

3.オーナー側にも不備があった

一方でこの問題の背景に、オーナー側の責任がなかったわけではありません。まず不動産投資は利益が保証されるものではありません。 そのため当然ながら自分で収益が出るのかを判断しなければいけません。また損失が発生してもそれは投資ですから自己責任です。またスルガ銀行で融資を受ける際には、書類を通すためオーナーも虚偽の内容の書類作成に協力したと言われています。

この2点において「一方的な被害者と言えないのではないか」とする見方もあります。シェアハウス自体は手元に残っているので、自分で運営し、借金を返済していく道を模索するオーナーもいます。

4.サブリース契約を結ぶときには契約内容を細部まで確認

一方でもちろんスマートデイズ社も責任も重大です。家賃保証を謳ったサブリース契約はスマートデイズ社に限らず日本各地でオーナーと不動産会社側での問題が起きています。その原因の多くは、サブリース契約で家賃の減額があることを知らずに、契約を解除しようとしたら違約金を請求されたなど、かぼちゃの馬車問題と類似したものです。

オーナーはサブリース契約を結べばずっと収入が保証されると信じ込むのではなく、なぜ空室があっても家賃保証ができるのか。本当に不動産会社の提唱するビジネスモデルの収益性が適切なものなにか、自分で見極めてから投資をしなければいけません。

サブリース契約を結ぶにしても、 安定した入居が見込める都心でならそれほど問題はありません。しかし、人口が減っているエリアでのサブリース契約は大変危険です。

営業マンのセールストークを鵜呑みにするのではなく、自分で最悪のケースまで予測を立てた上で契約内容を確認してから、契約を結ぶかを決める審査眼を身に着けましょう。


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